Step2 | なぞる観光から、足跡を残す観光へ

*今回も、以下の質問に答えながら、私たちと一緒に「観光」について考えましょう!

① 最近行った観光(旅)で「なんだか物足りない」と感じることはありますか?その原因はなんでしょうか。
② 「ホンモノ」の文化や暮らしにふれる観光(旅)をするための工夫や行動のアイディアを挙げてみましょう。


実際に観光(旅)に出るとき、私たちは何を求めているでしょうか。

美しい景色やおいしい食事、日常と異なる空気を楽しむと同時に、「その土地ならではの体験」や「ホンモノの出会い」を期待しているはずです。しかし近年は、SNSや検索サイトにあふれる“理想の旅”のイメージが、知らず知らずのうちに私たちの経験・感覚を制限しているように思います。

Instagramで「#東京観光」と検索した際のトップに出てくる投稿

あなたも誰かの投稿や評価に影響されて、「それっぽい」体験をなぞる旅が増えるなかで、「なんだか物足りない」と感じたことはないでしょうか。

観光とは本来、ある場所へ単に遊びに行くのではなく、その土地の暮らしや文化にふれ、学びや理解を深めることでした。他人の情報に頼りすぎず、自分の目で見て、心で感じることでこそ、「国の光を観る」ことができるのだと思います。

観光に関連する情報をリサーチしている中で印象的だったのが、ノルウェー・オスロ市が2024年に公開した観光プロモーション動画「Is it even a city?」。

この映像では、派手さのない静かな街の様子が「退屈」と語られる一方で、穏やかな暮らしの風景が映し出されていきます。刺激よりも「心地よさ」に焦点を当てたこの逆説的なアプローチは、多くの共感を呼び、世界中で話題となったようです。こうした動きは、「観光(旅)の魅力は派手な刺激だけではない」という価値観が、少しずつ広がっている証と言えるかもしれません。

誰かが用意した“正解”ではなく、自分の感覚で選び取り、感じる力は非常に重要。このプロセスがあることで、個人としても社会としても変化が起きやすくなるのではないかと思います。こうした一人ひとりがその土地に足跡を残すような観光(旅)が理想の一つといえるのではないでしょうか。

次回は、「観光」という概念をさらに広げていくために、さまざまな事例を紹介したいと考えています。たとえば、メディアやダークツーリズム、研究活動、ガイドやショップの取り組みなどを通じて、新しいかたちの観光(旅)がどのように生まれうるのか、具体的に話し合っていく予定です。

あわせて、皆さんが考える「観光」についても、ぜひ聞かせてください!
こちらより、ご意見やご感想をお気軽にお寄せいただければ嬉しいです。


(リサーチチーム : 伊東勝 / 鄭伃倢 / シャン / ハッチ )

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